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落ち葉の踊り [音楽]

ある日の深夜便

 最近は、寝るときにラジオでNHKの「ラジオ深夜便」を子守歌がわりに聞いています。
以前は、テレビをつけっぱなしにして、よく眠ってしまいましたが、あまりに電気の無駄遣いになるので、ラジオに切り替えたのです。
少し前の深夜便で、〇〇アンカーとミッキー吉野の対談の中で懐かしい歌が、取り上げられました。
大正9年に作られた「落ち葉の踊り」です。



ラジオでは、鮫島有美子さんの歌声でしたが、私たちが子どもの頃には、近藤圭子さんや川田正子さんだったと思います。あまりに、懐かしかったので、眠りかけた眼が覚めてしまうほどでした。

歌詞を書いておきます。

1.机の上に忘られた 赤い人形 目をあけば
  冬の日差しの さびしさに 庭の落ち葉が 舞い踊る

2.机の上に迷い来た 庭の落ち葉の 踊り子は
  ねんねの歌も 歌えねば 赤い人形 見るばかり

秋から冬に 季節が移るころの なんとも言えない寂寥感が迫ってきます。
それと幼い日の 無垢のあこがれのようなものがあいまって、センチメンタルになりました。
対談でのミッキーさんも 大正時代のロマンチシズムが感じられると言っていました。

ときどき、深夜便で昔の忘れかけの懐かしい歌をやってくれます。
一日のさいごのお楽しみになっています。

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酒の日コンサート again [音楽]

六回目のコンサート

 10月1日の酒の日コンサートは、今年で22回目だそうです。そのうち、私の参加は今年で6回目になろうかと思います。今回は、自動車で友だちを連れての道中だったので、少し緊張しました。

場所は、兵庫県多可町、ヴェルディーホール。
中国自動車道は、わりと空いていて、予定通り1時間半で着きました。
まだまだ時間に余裕があったので、まずは日本へそ公園へ。日本のへそという場所はいろいろあるそうですが、西脇市のそれは、東経135度、北緯35度の緯度と経線が交わるところです。
ひっそりしたテラ・ドームや横尾忠則の岡ノ山美術館があります。それらの印象は、おいおいアップするとして、登紀子さんのコンサートです。

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 妹親子が経営する小さな食堂で、お腹を満たしてから、おいっこにヴェルディーホールまで送ってもらいました。車で行ったものの、乾杯席をとったものですから、車は妹の店の前に置いて行きました。

 今年は、乾杯席が後ろ半分に取ってあります。前だと後ろの席の人が指を加えて見ていなければならないので、配慮したようです。
7時、いよいよ始まりです。1部は、デビュー時代から、70年代、80年代、90年代の歌が約20曲つづきました。私たちは、「ひとり寝の子守歌」「オール、ジョリ、モアド、メ、アパリ」「難破船」「愛の暮らし」など、懐かしい歌に酔いしれました。もちろん、乾杯席の新酒「愛を耕すものたちへ」も美味しくて酔わされたのですが。
おトキサンの最初の衣装は、真っ白なウエディングドレスを思わせるようなフリルがいっぱい付いたドレス。
腕の白さが際立つ衣装でした。

 2部は、21世紀に入ってからの歌。
前々日に石川さゆりと共演していたテレビで見た、透き通った素材の黒に大きな白い花が染め抜かれた衣装でした。夫を亡くされたときに作られた「過ぎし日のラブレター」「あなたに会いたくて」「なだそうそう」「レモン」から、東日本大震災のときに作られた「今、どこにいますか」へ、中沢新さんが亡くなられた後見つかった詩に歌をつけられた「ヒロシマ愛の川」へとつづき、「愛しかない時」「愛の賛歌」エンディングの「愛を耕すものたちへ」と続きました。その頃になると、トキコさんの歌の力で両眼が涙でうるうるになっていました。

 アンコールは、「百万本のバラ」に始まって、地元の太鼓のグループやおやじコーラスが加わっての「風歌」「富士山だっ」とにぎやかに締めくくってくれました。
それにしても、多可町に集まるみなさんは、根っからのトキコびいきが多く、一番前に陣取る方たちとの掛け合いもとても楽しくほほえましいものでした。
 もう一つ、感心したのは、バックを務めるお二人の演奏家。ベレー帽の細井さんとピアノの柘植井さん。トキコさんの自由奔放な歌時間に、あ・うんの呼吸で色彩をつけていらっしゃる。もっと言えば、歌手をのせて、その気にさせるような古いお友だちのような存在でした。

 帰りは、それぞれ今年の新酒を買って、私はCDも手に入れてかえりましたが、友だち二人の言うことには、「もうこうなったら、トキコさんが歌えなくなるまで、つきあわんとしゃーないな。」
ですって。

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大阪クラシック2014 [音楽]

忘れるところだった!!

 7月まで、今年の「大阪クラシック」を楽しみにしていたのに、9月になってすっかり忘れていました。
金曜日にテルミンの友だちと話をしていて、もう始まっていることを、知らされました。
「ええ、明日が最後の日なの!」
8月に入ってから、すっかり忘れていました。

そこで、最後の日だけでもと思い、13日の土曜日いそいそと淀屋橋に出かけて行きました。

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まず、大阪市役所のロビーであるフルート、ヴァイオリン、ピアノのコンサート会場へ。すでに長蛇の列でした。
私はぐるりと入って、一番後ろの立ち見で待っていると、小柄な法被姿のおじさんが舞台中央に飛び込んで来られ、なんと言われたのか。たぶんこうです。
「外には、300人くらいの方が音だけでも聞こうと、立たれています。みなさんもう少し前につめてもらえませんか。」
そして、その声の主は、このイベントの立役者であり、大フィルの桂冠指揮者であるお大植秀次さんその人でした。みんな前につめて、私も前の方で座り込みました。

始まった演奏会のプログラムは、キュイ作曲/五つの小さな二重奏曲とグーセンスの四つのスケッチ作品5でした。いつも思うのですが、こういったミニ演奏会では、あまり知らない作曲家の曲が選ばれているようです。そして、アンコール曲では、わりと有名な曲を演奏するみたいです。たぶん、クライスラーの曲をアンコールでやってくれました。

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フルートの方は、イベント用のスワロフスキーをちりばめたフルートに持ち替えて演奏してくれました。
演奏会のあと、残った人たちに見せてくれました。

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それともう一つ。おまけがありました。
ピアノのところで人だかりがしているので、何ごとかと見に行ったら、大植さんがサインに応じていらっしゃるではありませんか。チャンスとばかり、私も人ごみに交じって、うちわにサインをゲットしました。

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そのあと、堂島川沿いに西に歩き、肥後橋を越したところにある、ダイビルでのコンサートに向かいました。
出し物は、モーツアルトの弦楽五重奏曲第四番ト短調K516より第一楽章とケルビーニのホルン・ソナタヘ長調でした。チェロ奏者は、昨年ピアソラの「オブリビオン」を演奏して、感動をいただいた近藤浩志さんでした。どちらも良かったです。

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今年も、なんとかセーフで大阪クラシックに参加できて満足しました。淀屋橋に向かう足取りも軽く、また来年も来るぞと帰途に着きました。
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酒の日コンサート イン 多可町 [音楽]

おトキさんの三回目のコンサート

 被災地コンサートやラジオ深夜便、ふだんのコンサートで大忙しの加藤登紀子さんの「日本酒の日コンサート」が西脇市の多可町でありました。(21回目、計22回)
大学時代の友だちが、9月で退職を迎えたので、いっしょに行きました。

乾杯席を取りたかったのですが、ちょっと遅くて後ろの席になりました。
今年のトキコブランドの日本酒は「百年の恋歌」。休憩時間に買ったのですが、プレゼント用に買ったので、利き酒はしていません。

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コンサートが始まりました。
いつものように(三回しか知らないが)「さくらんぼの実る頃」ではじまりました。
低音の登紀子さんの声は、いつ聞いてもすてきです。
観客席に降りてきて歌う登紀子さんに、常連のファンは握手攻めです。
階段を上り下りする時は、手をさしのべて、エスコートするファンもいます。
「何を歌おう?」とリクエストを求めると、「知床旅情」とか「エディットピアフ」の声が・・・
友だちは、「ひとり寝の子守歌」が大好きです。そういえば、大学の下宿先をたずねたら、ギター片手に歌っていたような。
その「ひとり寝の子守歌」
「ダニーボーイ」
「百年の恋歌」が続きました。
能登に伝わる悲恋の話をかたったあと、「・・・恋歌」を歌われました。
さいごのほうで「愛してる」を連呼して歌う箇所があるのですが、「こんなに愛してるを歌うと気持ちがいいわねえ。」などとおっしゃっていました。
そのあと、震災後の被災地で生まれた曲「今どこにいますか」と「青いこいのぼりと白いカーネーション」を歌われた時は、じーんと心を打たれるものがありました。
そして、休憩後はシャンソンの出番です。
登紀子さんが歌手になろうとされたきっかけになったエディットピアフとジャックブレルの曲がつづきます。
「愛しかないとき」
「愛の賛歌」
「私は後悔しない」
「愛はあなたの胸に」などなど。
いいなあ、やはりシャンソンは登紀子さんのルーツというか、原点だなあと思いながら聞いていました。
最後は、恒例の「おやじバンド」とのフィナーレです。
「風歌」「わせねでや」がにぎやかに歌われました。

私たちは、西脇のビジネスホテルに泊まったのですが、送り迎えを妹親子がしてくれました。お世話になってありがとさんです。


登紀子 旅情歌-風歌 KAZEUTA

登紀子 旅情歌-風歌 KAZEUTA

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: USMジャパン
  • 発売日: 2012/11/21
  • メディア: CD



加藤登紀子 長谷川きよし LIVE

加藤登紀子 長谷川きよし LIVE

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: USMジャパン
  • 発売日: 2013/07/03
  • メディア: CD



登紀子情歌~LOVE SONGS~

登紀子情歌~LOVE SONGS~

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル インターナショナル
  • 発売日: 2005/05/18
  • メディア: CD



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ミラノ・スカラ座「アイーダ」 [音楽]

本場の迫力
 
9月24日、フェスティバルホールへ行ってきました。
大阪公演は25年ぶりだったそうです。
2か月以上前から楽しみにしていたミラノ・スカラ座のオペラ「アイーダ」です。
演奏会形式なのですが、音楽そのものでいうと、こちらの方がいいかもしれません。

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指揮者は、新進気鋭のグスターヴォ・ドゥダメル。
チリチリの頭が個性的で、笑顔のすてきな人でした。
ベネズエラ出身の期待の星です。
そして歌手は、ソプラノにホイ・へー(中国)、アイーダ役です。メゾ・ソプラノにダニエラ・パルチェッローナ(伊)アムネリス役。テノールのラダメス役にはホルヘ・デ・レオン(伊)。エジプト王には、ロベルト・タリアヴィーニ(伊)。ランフィス司祭長にマルコ・スポッティ(伊)。アモオナスロ(エチオピア王)にアンブロージョ・マエストリ(伊)。その他、韓国の歌手が二名登場しました。
ミラノ・スカラ座管弦楽団・合唱団も合わせると総勢250名ほどが出演したことになります。

とにかく演奏はすごかったです。
とくにメゾソプラノのダニエラ・パルチェッローナの声量と迫力は度肝を抜かされました。
王女の威厳ある態度と切ない女心をたくみに表現していました。
ホイ・ヘーも良かったです。小さな声で歌いだして、だんだん声量が大きくなるなど技量を兼ねた美しい表現をしていました。しかし、貫録という点ではダニエラが圧巻でした。
第二幕は、見せ場なんですが、フェスティバルホールの3階席あたりから、あの長ーいアイーダトランペットとでもいうのでしょうか、左右交替で突然音が鳴り響き、おもわず振り返ったしだいです。
私はラダメスが凱旋して、民衆たちが歌う合唱曲とそれに続く、有名な行進曲が好きですが、やはり血が騒ぐというか、気分が高揚しました。
友だちの解説によると、「アイーダ」はスエズ運河開設の記念に作曲されたオペラらしいのですが、ヴェルディはすごい作曲家だと思いました。

終わったときは、歓声とともにものすごい拍手でした。オペラなので、アンコールはないと思っていましたが、三回目のカーテンコールがあったときは、スタンディングオベーションでした。
出演者の顔もほころび、なにか観客と演奏者、出演者が一体になったような共感があり、その場の雰囲気がなんとも言えない恍惚感で満たされていました。

今回の大阪公演は、たぶん一生の思い出になると思います。


ヴェルディ:オペラ合唱曲集

ヴェルディ:オペラ合唱曲集

  • アーティスト: ヴェルディ,アバド(クラウディオ),ガンドルフィ(ロマーノ),ミラノ・スカラ座管弦楽団,ミラノ・スカラ座合唱団
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 発売日: 2009/11/11
  • メディア: CD



ヴェルディ:歌劇「アイーダ」全曲

ヴェルディ:歌劇「アイーダ」全曲

  • アーティスト: ヴェルディ,セラフィン(トゥリオ),ミラノ・スカラ座管弦楽団
  • 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2007/06/20
  • メディア: CD



ヴェルディ/歌劇「リゴレット」全曲

ヴェルディ/歌劇「リゴレット」全曲

  • アーティスト: ムーティ(リッカルド),ヴェルディ,ミラノ・スカラ座歌劇場管弦楽団
  • 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
  • 発売日: 1996/07/17
  • メディア: CD



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第8回 大阪クラシック [音楽]

街が音楽で満たされるとき!

 9月8日から9月14日土曜日まで、「第8回大阪クラシック」が開催されています。
毎年、一日は御堂筋まで出かけて行って、聴いています。

今年は幸い、スケジュール表が手に入り、行けそうなところを物色していました。
なんじゃかんじゃとあって、なかなか予定がたたず、結局は思い立っての弾丸になってしまうのですが、9日の月曜日、ザ・シンフォニーホールに行ってきました。
もちろん、当日券ねらいなのですが、6時45分会場の時間に合わせて、当日券が買えました。
2~30人が私の前後で並んでいました。
当日券で入るのは、数年前のNKH交響楽団の夏コンサートいらいです。

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出し物が面白かったのです。
「ブラームス第四楽章」とでもいいましょうか。
ブラームスの交響曲1番から4番までの四楽章を全部やるのです。

シンフォニーホールは、満員で空席が見つからないくらいでした。
大阪フィルハーモニー交響楽団のみなさんが入場し、さいごに大植さんが入場されました。
いつものようにニコニコと愛想がいいです。
着ていらっしゃるタキシード?の前ボタンを留めておられて、そこだけ皺がよったように見え、あれっちょっと太られたのかなと思っていると、ボタンをはずして演奏のかまえをされました。

まずはじめに、第四番の第四楽章から。
これが一番身近でしたね。先日のコンサートのときに小林研一郎さんのCDを何回も聴いていたもんですから。
次に、3番と2番。
大植さんの今回のテーマは、ブラームスを通して、ベートーヴェンに近づいていくというのを言っておられたように思います。だから順番もぎゃくになっているのですね。
3番と2番は、ぜんぜんといっていいほど、分かりませんでした。それほど聴く機会が少ないのでしょうね。
1番の四楽章はあまりにも有名だし、聴きなれていたので、よく解りました。
プチだかネオだかしりませんが、ベートーヴェン二世と言われる時期の曲なので、勇壮かつ壮麗。おまけに時間的にも長いんですよね。
途中で、ブラームスのクラシック音楽への貢献という例を、モーツァルトの第40番のさわりを演奏によって示してくれました。ブラームスが訂正しなかったときの楽譜には、はじめの主題のなかに金管楽器で、不協和音が入るのです。モーツァルトは、すごい速さで楽譜を書き、おまけに見直しということをしなかった人らしく、へんな音が入っているのをそのままにしていたのです。
大植さんは、かなりの早口で、おっしゃるものですから、帰り際には、「ちーとも分からんかった。」とぶつぶつ言っている人がいましたが、私には言われることの80パーセントは、聞き取れました。

ちょっと気になったのは、一曲すんだあとの反応が大人しかったことです。
いつも行くコンサートでは、ブラボーとかオオウエーとかもっと反応がビビッドなのですけど。
この会の企画が理解できている人が、多くないのかなと思いました。
私には、すご~く面白かったし、良かったです。 みなさん、良いときは素直に声に出しましょうね。
今日は、とくに予定がないので、無料のコンサートを聴きに御堂筋をうろつこうかなと思っています。


                                    
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初めてのフェスティバルホール [音楽]

3大交響曲の夕べ

 8月4日にフェスティバルホールに行きました。
4月に新しいフェスティバルホールに建て替えられて、はじめての来訪でした。
少し早めに行って、軽食を食べようとフェスティバルタワーをうろうろしました。
館内は、地下鉄から入るところは前の建物と一緒でしたが、出たところは吹き抜けになっていて、おしゃれなカフェやキッチンが並んでいました。

シースールーのエレベーターに乗って13階に行くと、展望台を兼ねたカフェがありました。
私たちは12階の社員食堂が、安くておいしいと聞いていたので、行ってみましたが、5時半からの営業と分かり、また地下へ降りました。結局、地下の中華料理やさんで、カリカリ麺定食を食べました。
なかなか食感が良くて美味しかったです。

かんじんのコンサートの話です。
なんと3大交響曲なんですが、
●シューベルト/交響曲第7番ロ短調D.759「未完成」
●ベートーヴェン/交響曲第5番ハ短調作品67「運命」
●ドヴォルザーク/交響曲第9番ホ短調作品95「新世界より」

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はじめ、重そうな曲の感じがして、中身については気乗りがせず、フェスティバルホールの初体験ということで、行くことになったのですが、結果としては吉と出ました。

「未完成」は、一楽章も二楽章も美しい旋律で、あっという間に終わりました。「わが恋の終わらざるごとく、わが曲も終わらざりき」でしたか、むかあし、まだ中学生のころに映画を観たのですが、甘い旋律がシューベルトの心情をほうふつと感じられました。

ダダダダーンで始まる「運命」は、あまりにも有名な第一楽章。そのために二楽章以下はあまり聞いた経験がないのに気が付きました。やはり、丸ごと聞くとすごいなと思いました。きっちりと構成された交響曲、もう少し聞きこまないといけないなと思いました。

「新世界」が一番長くて45分ありましたが、一番解かりやすい曲だったと思います。
第3楽章あたりで、ボヘミアン的な舞曲の感じがして、草原で民族衣装を着て踊る乙女たちを想像していました。庶民的なメロディアスな曲は、これも今まで知っていたようで、知らなかったなあと新しい発見がありました。

指揮者は、小林研一郎で、演奏は大阪フィルハーモニー交響楽団。
大フィルもそうとう演奏者が、新旧交代しているようで若い人が多かったようです。
朝比奈隆さんが、指揮をやっておられたころに、数回聴きに行ったことがあります。
二階席の近くで、終わったころあいに、なんども「コバー」と叫んでいた女性がいました。
よく見ると、5,6年生の女の子でした。家族で聴きに来ておられるようでしたが、なんとも場馴れしている子がいたもんです。

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フェスティバルホールでいただいたチラシの中に、『大阪クラシック』の案内を書いたチラシがありました。
大フィルの桂冠指揮者である大植英次さんたちが、呼びかけプロデュースしている『大阪クラシック』は、今年で8回目を迎えるそうです。会場も梅田から難波までの大きなビルや公会堂、ホールの35会場で行われ、コンサート数も100を数える壮大な取り組みになっています。
9月8日から9月14日まで、御堂筋沿いで毎日、毎時間クラシックの音色が流れるのです。
有料(1000円か2000円)のコンサートもありますが、ほとんどが無料の室内楽やソロコンサートです。

御堂筋の建物を見物したり、美味しいものを食べながら、一日ゆっくりと過ごしてみるのはいかがでしょうか。
チラシは市役所や各ホールにおいてあると思いますが、HPでダウンロードできるのではないかと思います。
http://www.osaka-phil.com/oc2013/


シューベルト:交響曲第8番&第9番

シューベルト:交響曲第8番&第9番

  • アーティスト: カラヤン(ヘルベルト・フォン),シューベルト,ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 発売日: 2006/11/08
  • メディア: CD



ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」、シューベルト:交響曲第8番「未完成」

ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」、シューベルト:交響曲第8番「未完成」

  • アーティスト: シューベルト,ドヴォルザーク,ベーム(カール),ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 発売日: 2012/05/09
  • メディア: CD



ベートーヴェン:交響曲第5番&第7番

ベートーヴェン:交響曲第5番&第7番

  • アーティスト: バーンスタイン(レナード),ベートーヴェン,ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 発売日: 2005/11/16
  • メディア: CD



私の好きな曲② [音楽]

カヴァレリア・ルスティカーナ・間奏曲

 きのう、北区にあるザ・シンフォニーホールへ「小林研一郎の『夏休み・名曲招待席』」というコンサートに行きました。行きたいと思ったのは、初心者向けのいいとこどりのプログラムの中に、マスカーニの「カヴァレリア・ルスティカーナの間奏曲」を見つけたからなのです。
4月あたりから、テルミンでこの曲を練習していました。
練習仲間からは、「いいなあ、美しい曲だね。」とうらやましがられ、悦に入って練習していました。
題名こそ舌をかみそうなその曲は、以前から知っていました。
CDを調べたら、カラヤンの「オペラ名管弦楽曲集」というCDの中に入っていました。
「カヴァレリア・ルスティカーナ」というオペラ自体は、三角関係の恋愛のドタバタ劇のようですが、間奏曲はまるで「天上の音楽」ともいうべきこの上なく美しい曲です。
私の好きな曲の②ですね。

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ちなみに上記のコンサートのプログラムは、演奏が関西フィルハーモニー管弦楽団で、指揮は炎のコバケン。ソプラノが上村智恵です。
1、ワーグナー:楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲
2、マスカーニ:歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」間奏曲
3、J.シュトラウス:ワルツ「美しく青きドナウ」
4、スメタナ:交響詩「モルダウ」
   ~休憩~
5、ヴェルディ:歌劇「椿姫」より
    “ああ、そはかの人か~花から花へ”
6、プッチーニ:歌劇「ジャンニ=スキッキ」より
    “私のいとしいお父さん”
7、ラヴェル:「ボレロ」

でした。前半の一押しは、やはり「モルダウ」ですね。スメタナの交響詩「わが祖国」の一部ですが、せせらぎから大河にいたるモルダウ川の波乱の人生に似た交響詩が終わるや否や、われんばかりの拍手でした。
観客は、やはり私と同じくらいか、ちょっと年上のご夫婦が多かったようですが、空席が見つからないくらいの大入りでした。
後半の目玉は、やはり「ボレロ」。シンプルなリズムがいのちの誕生から人の死までを表しているとコバケンさんの解説があったような。とにかく魂が高揚する音楽でした。
私的には、後半ではソプラノ歌手、上村智恵さんが唄う「私のいとしいお父さん」に思い入れがありました。
じつは、私の娘が結婚式の入場で使った曲なんです。
すでに亡くなって、その場にいないお父さんを身近に感じるためにその曲を使ったのですが、兄の腕を借りて入場する姿に、思わず涙した覚えがあります。

こういう次第で、真夏の名曲コンサートは終わりました。
アンコールは、「ボレロ」の最終章がもう一度演奏されました。
暑さが忘れられる、感動的なコンサートでした。
小林研一郎のコンサートは、次回フェスティバルホールでまた聴きに行く予定です。

写真は、前日歩きに行った公園の夕焼です。炎のコバケンにちなんで・・・


スメタナ:連作交響詩「わが祖国」

スメタナ:連作交響詩「わが祖国」

  • アーティスト: スメタナ,小林研一郎,チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
  • 出版社/メーカー: オクタヴィアレコード
  • 発売日: 2011/04/27
  • メディア: CD



ブラームス;交響曲第4番

ブラームス;交響曲第4番

  • アーティスト: ブラームス,小林研一郎,チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
  • 出版社/メーカー: オクタヴィアレコード
  • 発売日: 2008/07/23
  • メディア: CD



私のお父さん/オペラ・アリア集

私のお父さん/オペラ・アリア集

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 発売日: 2005/06/22
  • メディア: CD



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オカリナのこと [音楽]

オカリナの楽譜を手に入れる

 わが街のデパート、近鉄百貨店が日本一の高さをもつビル・ハルカスとして、先月オープンしました。
ミーハーの私は、先行ご招待の日から日参しています。
もちろん、どこに何があるのかを確かめるためで、買うためではありません。

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数日たってから、近鉄の「全国伝統工芸職人街」の案内が届きました。
この伝統工芸というのが、心惹かれます。阿倍野に出た時にさっそく8階の催し場に行ってみました。

翡翠専門店や木彫りの店、いつもと同じ顔ぶれなのもなんだか嬉しいです。
その中で、焼き物のオカリナを売っている店がありました。
土の色と手触りがすばらしいのです。
また、そこの店主がときおり吹くオカリナの音色のなんとも言えない柔らかさ、温かさ。

そうだ、前に同じようなオカリナを買ったっけ。
なんで吹かなくなったんだろう。ええっと、小さい教則本をなくしてからだっけ。
店主に楽譜本を見せてもらい、どんなオカリナでも吹けるか聞いてみました。
一度、お持ちのオカリナを持ってきてみてください。来週までいますからということだった。
その日は、まごのためにピーポー君というかわいい笛を買って帰ることにした。

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二日後、自分のオカリナを持参して、「職人街」のオカリナ店に行って見てもらうと、やはりそのお店が作られたものだった。白井さんの白というマークが付いていて、なつかしいなあと言われた。
これは、松煙というものでいぶして色を出しているのです。工房を鎌倉の方から横浜に引っ越して、もう松をいぶすようなことができなくなったので、これは生産していません。というお話でした。
そして、私のオカリナは8穴だったので、楽譜には5穴の曲が多いからといって、右上の穴と後ろの左の穴をスポンジでふさいでくださった。左上の小さい穴は、ほおっておいても差し支えないそうです。
その後、楽譜を買って、ゆたかな気持ちで帰りました。

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その数日後、私は机の中から、またオカリナを発見!
インカ風の絵が描いてあるそのオカリナは、たぶん吹田の民族学博物館で買ったものでしょう。
良く似た8穴のオカリナですが、ちょっと吹くと音が出にくいようでした。
とうぶん、白井さんのオカリナを練習して、インカのものはインテリアにでもしておきましょうかね。
白井さんのオカリナは、両手で縦笛のようにして吹けるから、とても吹きやすいようです。
リコーダーのようにタンギングして吹くと、曲にメリハリが付くようです。
『バランス式白井オカリナ』のURLは、
http://park21.wakwak.com/~shirai-ocarina/index.html です。

 










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私の好きな曲① [音楽]

 オペラ「真珠採り」

 この曲を知ったのは、高校生くらいであろうか。
アルゼンチンタンゴのアルフレッドハウゼ楽団のレパートリーの一つだったと思うが、「青空」とともにお気に入りだった。
それが、オペラのアリアであることを知ったのは、10年ほど前くらい。
映画「耳に残るは君の歌声」の中でかなり重要な扱いを受けた曲で、劇中オペラの中で歌われる。
ずっと前にもNHKのドラマの中にも、使われていた。小林薫主演だったと思うが、題は忘れてもこの曲だけは覚えている。

6月20日午前0時開始の音楽ドキュメンタリーの番組で「真珠とり」があった。たぶん、寝てしまっていて見れないだろうと思い、録画した。

後日、再生して観た。
すばらしい出来栄えのオペラ「真珠採り」だった。
劇場はパリ・オペラコミック。演出がなんと日本人の俳優でもある笈田ヨシ。
歌手は、巫女レイラにソーニャ・ヨンチェヴァ、ナディールにドミートリ・コルチャク、漁師の頭領ズルガにアンドレ・エベール。

ナディールとズルガは友だち同士であるが、同じ女性を愛したことがある。その経緯を忘れて友情を誓う。
ズルガが頭領に選ばれ、真珠採りを始めるために遠くから巫女を呼ぶことになる。
じつはナディールは、過去の恋が忘れられなかった。
レイラもナディールに対し恋心を持っていた。
長老たちが、真珠採りを見守ってもらうために呼んだ巫女こそあのレイラだった。
彼女が祈っているときに、ナディールは、レイラだと悟る。
その夜、レイラが一人になったときにナディールが会いに来る。
二人が会っているときに、高僧ヌラベッドに見つかり、二人は捕えられてしまう。
ズルガは嫉妬と頭領としての責任のために、二人を殺そうと決める。
ところが、ズルガが若いときに助けてくれた少女がレイラだったことを持っていた真珠の首飾りから知ることになる。
死刑執行の朝、ズルガは村に火を放ち、村人たちを村に帰って家族を救うように仕向ける。
その間に、ナディールとレイラの縄をほどき、逃げるように言う。
1人残ったズルガの手には短刀が・・・。

ナディールに扮したドミートリ・コルチャクのアリアが素晴らしかった。声量といい、声の甘さといい申し分のないテノールだった。アリアが終わったときは、観客のブラボーの声が怒号のように響き渡っていた。

笈田ヨシの演出も素晴らしかった。衣装がすべて紺の絣を組み合わせて作ったもので、貧しい漁師たちの雰囲気がよく出ていた。巫女レイラは赤のエキゾチックな上着とモンペの対に白い透き通った打掛のようなものを羽織っていて、道中の時は、市女笠のようなもので顔を隠していた。
漁師を表すバレリーナが、バックで潜ったり海に飛び込むようなけだるい動きをしていた。
舞台全体がブルーを基調とした色で、斜面がしつらえてあり、バレリーナが滑ったり転げたりして不思議な雰囲気を作っていた。舞台道具も、船を表したり、月を表したり、同じ木組みのオブジェが空に浮かんで、照明によって効果を出していた。

ナディールの歌うアリア、おそらく「耳に残るは君の歌声」というのが間違いなさそうだが、やはり私の大好きな一押しの曲だなと思った。

you-tubeにもアップされていたので、貼り付けようと思ったがうまくできなかった。興味のある方は、ぜひ検索してみてください。


ビゼー:真珠採り(全曲)

ビゼー:真珠採り(全曲)

  • アーティスト: デルヴォー(ピエール),ビゼー,パリ・オペラ・コミーク国立歌劇場管弦楽団
  • 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
  • 発売日: 1998/10/28
  • メディア: CD



真珠採り ~ オペラ・デュエット名曲集

真珠採り ~ オペラ・デュエット名曲集

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Naxos
  • 発売日: 2003/10/01
  • メディア: CD



広大な自然/ロベルト・アラーニャ/フランス・オペラ・アリア集

広大な自然/ロベルト・アラーニャ/フランス・オペラ・アリア集

  • アーティスト: グルック,ビゼー,ラロ,メユール,サン=サーンス,ブリュノー,バザン,マスネ,コヴェント・ガーデン王立歌劇場管弦楽団
  • 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2001/03/23
  • メディア: CD



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