洋館で音の古今東西 [音楽]
旧グッゲンハイム邸でのコンサート
29日は、テルミンの先生にコンサートの案内をいただいていましたので、聴きに(観に)行ってきました。
まず、会場になったのは、神戸市垂水区塩屋町にある旧グッゲンハイム邸でありました。地図を忘れてしまって、反対方向に行ってしまいましたが、午後4時の開始時間には間に合いました。
ここ旧グッゲンハイム邸は、その名の通りドイツの貿易商であったグッゲンハイムさん一家が明治から大正にかけて6年間住まわれたという洋館で約100年が経つそうです。取り壊しや転売の憂き目をかいくぐって、今はイベントスペースになっているそうです。
今回一堂に会した楽器は、20世紀前半に発明されたものたちばかり。もう決して新しいとは言えない楽器の演奏に海をのぞむ旧グッゲンハイム邸は、レトロ感たっぷりのもってこいの場所でした。
演奏された楽器を順番に紹介しますと、まずテルミンですね。私の先生が構成している『アンド・モア・・』の演奏から始まりました。もう一人の方はテルミンとエレキギターを操られます。
二番目は、日本の古典楽器である筝と尺八の演奏でした。ただし、筝は13弦は古典楽器ですが、17弦の筝は、20世紀前半に造られたもので、大きな琴柱と低いベースのような音が印象的でした。尺八は前からいいなと思っていましたが、あのすさぶような音はまことにアナログな人間しか出せない音がします。竹に穴が数個空いただけの簡単な楽器から、得も言われぬ精神的な音がするのには、改めて感心してしまいます。
そのあと、二つのヴィオラ・ダ・ガンバによる演奏。チェロよりも少し小ぶりな弦楽器には6本の弦にギターのようなフレット(?埋め込んだ金属の横棒)が付いています。これはもう少し古いもので、16Cに生まれた楽器でバッハが亡くなった後には、ほとんど姿を消してしまったという楽器で、脈々と受け継がれている貴重なものでした。
そして15分の休憩に入って、その後は二階に移動となり、梅田哲也さんによるライブインスタレーショ。針金が縦横に引いてあり、それにコイル状のものがぶら下げてありました。針金の一方はドアのノブに括り付けられ、もう一方は土管のようなものにコイル状になって差し込まれていました。どこかに電源とスピーカーがあるのか、針金がドアの開閉にともなって、微妙に音が変化し、ぶら下がっているコイルの端に付けられた、トライアングルをたたく時に使う金属棒のようなものが鳴り響く。かなり前衛的な音楽で、偶然のもたらす効果が面白かったです。やがて、モーターのように回転するものが組み込まれ、ヒューンヒューンという音が混じりあっていました。
次は、オンド・マルトノ。フランス人のモーリス・マルトノという人が1928年に考案した楽器で、テルミンを鍵盤にで制御したような音を出す楽器です。また、出力する場所が3つあり、それぞれ違う音色が出るようになっていました。テルミンは音階や音の大小を全部演奏者がするので、電子楽器のなかでもアナログな方ですが、オンド・マルトノというのは、かなりシステム化されているなと思いました。池辺晋一郎さんが作曲された『熱伝導率』という曲と『月の年齢』という曲が演奏されました。
そして、最後に尺八とヴィオラ・ダ・ガンバをのぞくすべての楽器で、『ヨーロッパの曙』という曲が演奏されました。終わったのは、八時近くになっていました。
少々長いコンサートになりましたが、風光明媚な場所で、レトロな気分に浸って、いい時間がたっぷりと過ごせました。
29日は、テルミンの先生にコンサートの案内をいただいていましたので、聴きに(観に)行ってきました。
まず、会場になったのは、神戸市垂水区塩屋町にある旧グッゲンハイム邸でありました。地図を忘れてしまって、反対方向に行ってしまいましたが、午後4時の開始時間には間に合いました。
ここ旧グッゲンハイム邸は、その名の通りドイツの貿易商であったグッゲンハイムさん一家が明治から大正にかけて6年間住まわれたという洋館で約100年が経つそうです。取り壊しや転売の憂き目をかいくぐって、今はイベントスペースになっているそうです。
今回一堂に会した楽器は、20世紀前半に発明されたものたちばかり。もう決して新しいとは言えない楽器の演奏に海をのぞむ旧グッゲンハイム邸は、レトロ感たっぷりのもってこいの場所でした。
演奏された楽器を順番に紹介しますと、まずテルミンですね。私の先生が構成している『アンド・モア・・』の演奏から始まりました。もう一人の方はテルミンとエレキギターを操られます。
二番目は、日本の古典楽器である筝と尺八の演奏でした。ただし、筝は13弦は古典楽器ですが、17弦の筝は、20世紀前半に造られたもので、大きな琴柱と低いベースのような音が印象的でした。尺八は前からいいなと思っていましたが、あのすさぶような音はまことにアナログな人間しか出せない音がします。竹に穴が数個空いただけの簡単な楽器から、得も言われぬ精神的な音がするのには、改めて感心してしまいます。
そのあと、二つのヴィオラ・ダ・ガンバによる演奏。チェロよりも少し小ぶりな弦楽器には6本の弦にギターのようなフレット(?埋め込んだ金属の横棒)が付いています。これはもう少し古いもので、16Cに生まれた楽器でバッハが亡くなった後には、ほとんど姿を消してしまったという楽器で、脈々と受け継がれている貴重なものでした。
そして15分の休憩に入って、その後は二階に移動となり、梅田哲也さんによるライブインスタレーショ。針金が縦横に引いてあり、それにコイル状のものがぶら下げてありました。針金の一方はドアのノブに括り付けられ、もう一方は土管のようなものにコイル状になって差し込まれていました。どこかに電源とスピーカーがあるのか、針金がドアの開閉にともなって、微妙に音が変化し、ぶら下がっているコイルの端に付けられた、トライアングルをたたく時に使う金属棒のようなものが鳴り響く。かなり前衛的な音楽で、偶然のもたらす効果が面白かったです。やがて、モーターのように回転するものが組み込まれ、ヒューンヒューンという音が混じりあっていました。
次は、オンド・マルトノ。フランス人のモーリス・マルトノという人が1928年に考案した楽器で、テルミンを鍵盤にで制御したような音を出す楽器です。また、出力する場所が3つあり、それぞれ違う音色が出るようになっていました。テルミンは音階や音の大小を全部演奏者がするので、電子楽器のなかでもアナログな方ですが、オンド・マルトノというのは、かなりシステム化されているなと思いました。池辺晋一郎さんが作曲された『熱伝導率』という曲と『月の年齢』という曲が演奏されました。
そして、最後に尺八とヴィオラ・ダ・ガンバをのぞくすべての楽器で、『ヨーロッパの曙』という曲が演奏されました。終わったのは、八時近くになっていました。
少々長いコンサートになりましたが、風光明媚な場所で、レトロな気分に浸って、いい時間がたっぷりと過ごせました。
おはようございます。
旧邸の音響は柔らかな感じだったのでしょうか?
普段聞く機会の少ない楽器の演奏とゆったりとした時間が
過ごせそうですね。
by key-k (2009-05-01 08:38)
素敵な時間でしたね~
私も一緒に、そんな気分にさせて頂きました(´▽`)♪
by SAWA (2009-05-01 12:51)
key-kさんへ:コメントありがとうございます。旧邸は、木造の建築なので柔らかな音響だったと思います。ま後ろにBOSSのスピーカーがありましたけど、それほど気になりませんでした。15分の休憩時間には、お庭に出て紅茶やビールを飲んでいる方もいました。
SAWAさんへ:コメントありがとうございました。この日は時間を気にしないで、楽しみました。帰ったときは。10時を過ぎていましたけど。
by whitered (2009-05-01 16:58)
やはりテルミンは魅力的な楽器ですね~。
by masayuk (2009-05-01 23:57)
masayukさんへ:コメントありがとうございます。テルミンの音色はインパクトに欠けますが、魅力的です。
by whitered (2009-05-02 08:51)