奈良の紅葉 [自然]
一味違う奈良の秋
11月21日、奈良金春流の能に誘われて行ってきました。その前に訪れた「依水園」のお庭のことを紹介します。
この日は、いつになく奈良に観光する人が多かったです。奈良遷都1300年の余韻がまだ残っているのでしょうか。京都に飽きた人が、流れてきているのでしょうか。
ひなびた風情を愛する者にとっては、有難くないけど、奈良で観光をなりわいとする人にとっては、有難いことでしょうね。
今年は8年ぶりの紅葉の当たり年なんですって。そういえば、京都の獅子吼の庭の紅葉が忘れられないです。あれは、8年前だったのかしら。6年くらいしか経っていないと思うのだけれど。
ちらっと見るつもりで訪れた依水園・・・それはそれは見事なたたずまいでした。紅葉の頃に来たのは初めてです。大きな池と小さな池があって、大きな方の池の向こうに木々の間から、東大寺の南大門が見えるのです。
となりの庭園「吉城園」もここも春日原生林の伏流水が地面の下を流れていると聞いたことがあります。水際の紅葉は、生き生きとして美しいです。
それから庭園にあった大きな礎石、昔の東大寺の塔頭の柱を置いていたのでしょうか。かなりの大きさです。
となりの「吉城園」の紅葉がお昼前の陽光を透かして、美しかったです。お庭を観ながら、こちらで昼食をいただきました。「鰻とろ飯」ひさしぶりのとろろ飯でした。鰻がやわらかく美味しかったし、麦飯もこんなに食べれるかしらと思いましたが、つるつるとして入ってしまいました。
能舞台のある奈良公会堂へ行く道にも、赤い紅葉に混じって、銀杏のハッとするような金色の大きな木が見え隠れしていました。
お能の演目は、おめでたい「老松」と「枕慈童」それに狂言が「因幡堂」でした。前シテが金春穂高さん、後シテが高橋忍さん、狂言が茂山七五三さんと茂山宗彦さん。狂言は分かりやすく、面白いです。妻役の宗彦さんがオーバーにイヤイヤをしてて、観客を笑わせていました。「老松」は、菅原道真に従って、大宰府に飛んで行った「飛び梅」と「老松」に関係がある。梅津の某が安楽寺に来た時に老翁に出会う。じつは梅のゆかりを持つ某に会いにきた「老松」であり、神の姿になり、寿ぐ。「枕慈童」は、周の穆王に使えた少年、700年後に深い山に来た魏の文帝の臣と言葉を交わす。慈童は皇帝の枕をまたいだ罪で、山奥に入れられるが、詩を書いた枕をもらう。その詩を菊の葉に書き写した時に葉の上に溜まった露が薬水となり、その水を飲んで不老不死になったと話す。「老松」はかなり地味だったが、シテ役が神に変身するあたりは、舞も入り見ごたえがありました。「枕慈童」は、庵から出てきた慈童の衣装が見事だった。赤と緑を基調にした金襴のようであったが、お面も若々しく、見とれるようでありました。そういえば、「菊慈童」という日本画もあったなと思いながら、夢幻能をたんのうしました。
11月21日、奈良金春流の能に誘われて行ってきました。その前に訪れた「依水園」のお庭のことを紹介します。
この日は、いつになく奈良に観光する人が多かったです。奈良遷都1300年の余韻がまだ残っているのでしょうか。京都に飽きた人が、流れてきているのでしょうか。
ひなびた風情を愛する者にとっては、有難くないけど、奈良で観光をなりわいとする人にとっては、有難いことでしょうね。
今年は8年ぶりの紅葉の当たり年なんですって。そういえば、京都の獅子吼の庭の紅葉が忘れられないです。あれは、8年前だったのかしら。6年くらいしか経っていないと思うのだけれど。
ちらっと見るつもりで訪れた依水園・・・それはそれは見事なたたずまいでした。紅葉の頃に来たのは初めてです。大きな池と小さな池があって、大きな方の池の向こうに木々の間から、東大寺の南大門が見えるのです。
となりの庭園「吉城園」もここも春日原生林の伏流水が地面の下を流れていると聞いたことがあります。水際の紅葉は、生き生きとして美しいです。
それから庭園にあった大きな礎石、昔の東大寺の塔頭の柱を置いていたのでしょうか。かなりの大きさです。
となりの「吉城園」の紅葉がお昼前の陽光を透かして、美しかったです。お庭を観ながら、こちらで昼食をいただきました。「鰻とろ飯」ひさしぶりのとろろ飯でした。鰻がやわらかく美味しかったし、麦飯もこんなに食べれるかしらと思いましたが、つるつるとして入ってしまいました。
能舞台のある奈良公会堂へ行く道にも、赤い紅葉に混じって、銀杏のハッとするような金色の大きな木が見え隠れしていました。
お能の演目は、おめでたい「老松」と「枕慈童」それに狂言が「因幡堂」でした。前シテが金春穂高さん、後シテが高橋忍さん、狂言が茂山七五三さんと茂山宗彦さん。狂言は分かりやすく、面白いです。妻役の宗彦さんがオーバーにイヤイヤをしてて、観客を笑わせていました。「老松」は、菅原道真に従って、大宰府に飛んで行った「飛び梅」と「老松」に関係がある。梅津の某が安楽寺に来た時に老翁に出会う。じつは梅のゆかりを持つ某に会いにきた「老松」であり、神の姿になり、寿ぐ。「枕慈童」は、周の穆王に使えた少年、700年後に深い山に来た魏の文帝の臣と言葉を交わす。慈童は皇帝の枕をまたいだ罪で、山奥に入れられるが、詩を書いた枕をもらう。その詩を菊の葉に書き写した時に葉の上に溜まった露が薬水となり、その水を飲んで不老不死になったと話す。「老松」はかなり地味だったが、シテ役が神に変身するあたりは、舞も入り見ごたえがありました。「枕慈童」は、庵から出てきた慈童の衣装が見事だった。赤と緑を基調にした金襴のようであったが、お面も若々しく、見とれるようでありました。そういえば、「菊慈童」という日本画もあったなと思いながら、夢幻能をたんのうしました。
秋の光が気持ちのいいそぞろ歩きですね!
by らいおん草 (2010-11-23 11:38)
今年は紅葉がいまひとつという話が多かったですけど、ここは見事ですねぇ!
by kuni (2010-11-23 14:55)
らいおん草さんへ:コメントありがとうございます。お天気が良いと、それだけでも素晴らしいです。秋の景色が一段と輝きます。
by whitered (2010-11-23 16:29)
kuniさんへ:コメントありがとうございます。そうなんですか?地域によって天候が違っているので、紅葉の具合も多少違うのでしょうね。この日の奈良は、これから秋が深まる感じがして、葉っぱもきれいでしたよ。
by whitered (2010-11-23 16:34)
こんばんは、さくらです♪
美しい紅葉の写真、ありがとうございます!!
by sakura (2010-11-23 22:13)
sakuraさんへ:コメントありがとうございます。京都の紅葉も素敵ですが、奈良には大きなビルディングがないので、景色そのものが楽しめました。
by whitered (2010-11-24 16:40)
コメントありがとうございます。
奈良の町に、こんなに素敵な所があるなんて驚きです。
紅葉の時期も是非訪れたいと思います。。。
by オアシス (2011-05-22 15:20)
オアシスさんへ:昨年は、遷都1300年祭があったので、他にも色々奈良の隠れ名所を発見しました。近場に住んでいても知らないところがまだまだあります。
by whitered (2011-05-23 09:19)