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一閑張りの入れ物 [アート]

用途が決まりました

 ずいぶん前に、デパートで手に入れた一閑張りの容器二点。奈良の作家さんのものです。
長い間、何に使おうか決めかねていましたが、このほど用途を決めました。

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 どうです。ちょっといいでしょう?(美の壺・谷さん口調で)
 大きい方は、薬入れに。冬になって風邪薬だの、うがい薬だの、湿布薬だのが増えて来て、ここへ放り込んで収納することにしました。それをそのまま、戸棚に入れておくことにしました。
 一閑張りは、一貫張りとも書くそうで、それくらい重いものを入れても大丈夫だというらしいです。竹で編んだ籠に和紙を張り、柿渋を塗ります。柿渋は防腐剤の役割も防カビの役割もしてくれるそうです。手の込んだものになると、この上から漆を塗ったりするそうです。私が手に入れた大きい籠の方は、和布の牡丹の模様を切り抜いたものが張られています。なんとも丈夫そうで、ちょっと古色がかっていて、気に入ったので購入したのです。

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 さて小さい方は、もともと針箱風の小箱になっていて、蓋を開けると、針山がついているというものです。このまま飾るということも出来るのですが、先日デパートで『大京都展』をやっていたので、針と糸、糸切りバサミを買ってその中に入れ、娘に持たせることにしました。ボタン付けやほころびを縫うくらいのことは、やってほしいので。

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 ついでながら、針を売っていた『本みすや』。こちらは、京都松原通りにお店があるらしい。そちらは今回の『大京都展』に出展しているところで、ずいぶん商売っ気があるお店です。
 ところが、京都には『本家みすや針』がもう一軒あるのです。こちらは、三条寺町東北側にあります。商店街の中に見落としそうな細い路地があるのですが、通りの二階部分にすすけて黒くなった『みすや』の看板がかかげてあります。そして、路地を入ると、ちんまりとした中庭があり、離れ風のお店があるのです。その佇まいは奥ゆかしく、こちらの方が京都らしく感じられます。でも、12月に歌舞伎の帰りに行ったときはちょうど定休日で、買えなかったのです。仕方なく、デパートの『大京都展』で買い求めました。
 みすや針の方は、あの『一澤帆布』のような熾烈な争いは聞きませんが、大衆向きと専門家向きと住み分けているようです。京都ってこんなふうに、昔から正統性を争ってきたのでしょうか?またライバル関係として刺激し合ってきたのでしょうか?
 そんなことを考えさせられました。

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kakasisannpo

とってもおしゃれですよ。
by kakasisannpo (2009-01-15 20:19) 

whitered

kakasinosannpoさんへ:有難うございます。最近はキラキラしたものより、こういった手作りの工芸品によく目が行くようになりました。
by whitered (2009-01-15 22:14) 

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