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杉田祥平 茶陶展 [アート]

茶器のゆかりを尋ねて

 先日、ならっているお茶の先生から「清閑寺窯 四代 杉田祥平 茶陶展」の案内状をいただいたので、この日曜日に行ってきた。
「清閑寺窯」と聞き、少し興味があった。
というのは、何年か前に奈良の骨董屋で、初めて木箱に入った夏茶碗を買った。それまでは、稽古用の粗末な茶碗があるだけだった。それが、「清閑寺窯」だったのだ。

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阿倍野近鉄デパートの美術画廊で展示されている茶碗や水差しは、どれも華やかで個性的な絵が施されていた。華やかといっても、キラキラしいのではなくどこか落ち着いた手にしっくりとくる温かみのある図柄である。金波に老松の図柄といい、紅葉の吹き寄せの図柄といい、植物の絵が好ましい。

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その場所で、裏千家のお茶席の券があったので、お茶をいただいた。出された茶碗も清閑寺窯のものであった。
担当の方に伺うと、四代目の杉田祥平さんのお話が二時からあるらしい。その時は、十二時であったので、もう一つの用事を済ませてから、もう一度来ることにした。

二時に来ると、まだ始まっていなかったが、緋毛氈のしかれた床机やソファーが用意されていて、二十名くらいの方が集まった。
杉田祥平さんが現れてトークが始まった。
清閑寺窯の歴史は古く、京焼き、古清水焼きの流れを汲む。京都には、土が採れないので信楽の土を使っている。白っぽい仁清の土と赫土(あかつち)を使う。気に入った茶碗はどうぞ毎日使ってください。お茶を嗜む人からよく相談を受けるが、使っていると茶碗の底が黒くなるという。使い方が間違っているからだ。使って洗ったあと、拭いただけで木箱にしまってしまわないで、しっかり乾かしてほしい。それから、ネットなどで販売している茶器には、まがい物が混じっている。清閑寺窯の印は、小判型と大きい丸と小さい丸の三つを使っている。
というようなお話しだった。

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上の茶碗は、私が以前に買った清閑寺窯のもの。あざみの大胆なデザインに惹かれて買ったものだ。
私は、自分の持っている茶碗を一度観てもらおうかと思った。骨董屋さんで買ったものだし、使い込まれた例の底染みのあとがある。それとも本物だと信じて、大事にするのが一番いいかなとも思う。

「清閑寺窯 四代 杉田祥平 茶陶展」は、阿倍野近鉄デパート8階 美術画廊で11月3日までやっています。
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コメント 10

SAWA

素敵な会合だったようですね。
お茶の作法は、、、??ですが、飲むのは好きです♪
また、少々サボってしまって、久々の訪問になり失礼しております。

by SAWA (2010-11-01 16:16) 

whitered

SAWAさんへ:コメントありがとうございます。年を重ねると厚かましくなって、この日もトークの後、作家さんに根掘り葉掘りお尋ねしてしまいました。お茶をいただく時は、感謝の気持ちがこもっていれば、OKだと思いますよ。
by whitered (2010-11-01 22:36) 

sakura

こんにちは、さくらです♪
先日の大片付けのとき、茶通箱やら、風呂釜やら、桐箱入りのお茶碗やらを見つけました。
お稽古していたときに求めたものや、ご自身が茶室を持たれたときに
お祝いにいただいたお茶碗です。

あざみのお茶碗、とっても綺麗で、使うのがもったいないくらいですね。
お稽古用のお茶碗がいくつかあるので、生活の中でわたしも気軽に
お茶を点てようと思います。
小学生だった息子たちが、好んでお茶を点てていたのを思い出しました。
シャカシャカするのが楽しかったのでしょうね。^^

by sakura (2010-11-03 11:40) 

whitered

sakuraさんへ:あらら、素敵なことですね。お祝いのお茶碗、ぜひお目にかかりたいものです。お抹茶に限らず、お茶を楽しむのはいいことですね。息子さんが、お茶を点てて楽しんでおられたようす、ほほえましいです。じつはうちの息子も、抹茶を楽しんでいた時期がありました。ちょうど、テレビゲームの「信長」に夢中になっていたときだと思います。一個の茶碗が、一国の値打ちがあるとか言ってました。今回の清閑寺窯の杉田祥平さんのお茶碗を、通天閣から飛び降りるような思いで、求めてしまいました。コメントありがとうございました。
by whitered (2010-11-03 16:14) 

Ranger

ステキな茶碗じゃないですかぁ
東住吉にある、ちょっと有名な骨董屋さんと知り合いで
この前話してた時に、棒テレビ番組の骨董鑑定で、偽者だったら公衆の面前で笑いもの同然なのを見て、憤慨されてました。
その方は、鑑定依頼されて偽者だと気付くと、「いい品物ですね、内では手に負えないです。」と上手く断るといってました。
それは、それを持ってる人の夢を一言で奪ってしまうことは出来ないからといってました。
本物でも偽者でも、気に入って大事にしてる物は本人にとってかけがえのない宝物なんですよね^^
by Ranger (2010-11-03 19:15) 

yuuri37

まあ、素敵なお茶碗ですね。最近、お茶もご無沙汰で、体動かないかもしれません。いつかまたやりたいなあ・・・
by yuuri37 (2010-11-03 19:52) 

アマデウス

お茶は本当に癒されますね☆いろいろ勉強になりました☆ありがとうございます☆色んなイベントに参加されており、素晴らしいことだと感心しております☆
by アマデウス (2010-11-04 07:45) 

whitered

Rangerさんへ:コメントありがとうございます。なるほど、いいことをおっしゃっていますね。住吉の骨董屋さんは。それに断り方もお上手ですね。偽物が存在するのも付加価値なんでしょうね。実は、この作陶展の最終日に、このお茶碗を持っていって見て貰いました。お茶碗は本物でしたが、桐箱が後から間に合わせたのだろうとおっしゃっていました。箱ごと大切にしようと思っています。作っている方は、一つずつ心を込めて作っておられるのだから、後は使うものの心構えですよね。
よいお話を聞かせていただいて、ありがとうございました。
by whitered (2010-11-04 09:02) 

whitered

yuuriさんへ:ご来訪&コメントありがとうございました。こういうのは、やりたいと思う時期があるので、その時になったら、またおやりになってくださいね。
by whitered (2010-11-04 09:04) 

whitered

アマデウスさんへ:コメントありがとうございました。色々なことに好奇心を持ってしまうので、どれも浅いものばかりで恐縮です。お茶はそれぞれの方の楽しみ方があると思いますので、自分のスタイルを作っていきたいですね。
by whitered (2010-11-04 09:08) 

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