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妹の店を手伝いに [家族]

足が棒になった四日間

 西脇の卸売市場の中に『旬菜館』という野菜の直売場ができました。
なんでも西脇市がテコ入れし、農家が場所を借りて直売する施設なんだそうです。7月8日がオープンだとかで、金曜日から日曜日、同じ敷地内にある妹の食堂『きっちん花』にもお客がたくさん来るかもということで、手伝いに行ってきました。

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こちらの方が妹の食堂です。
なんとも昭和の風情というか、映画のセットのような建物です。
寿司屋をやっていただんながあの世に行ってから、一人でこの店を切り盛りしているのです。

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市場の中には、鮮魚店や八百屋、乾物屋、お菓子屋などがあり、仕入れに関しては近場で間に合います。
ふだんは、鮮魚店をはじめとして、八百屋などに勤める従業員さんの社内食堂のような役目を果たしているようです。日曜日はマグロの解体ショーをやっていました。

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ただし、元寿司屋という履歴は、へんなプライドがあるようで、まず味にこだわります。食器もたくさんあることから、定食にもどっさりと皿数があるのです。だから洗い物に手こずりましたね。洗っても洗ってもまだ残っているんです。しまいには「ああしんど。ちょっと交替して。」という始末。

まあちょっと見てください。『旬菜館』がオープンして三日間は、すべて定食が500円にしたのですが、朝定食に「あゆの塩焼き・刺身・煮物・味噌汁・ご飯」おまかせ定食に「魚の煮つけ・刺身・煮物・かき揚げ・冷奴・味噌汁・ご飯」が付いています。ときにはサービスといって、もう一品が追加することも。なんといっても安すぎます。

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私が着いた日、まずやったことは店先の木のオブジェに花を植えることでした。
魚屋の若い衆に「ほれ、ほれ(捨てろ、捨てろ)」と言われているのですが、木の塊に愛着があり、どうしても捨てられないらしくて、それなら生かせてあげようということで寄せ植えをしました。

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四日間、妹のそばで仕事をしていると、妹の生き方や仕事ぶりがいやでも見えてきます。
市場の朝は早いので、四時起きで五時には店に入っています。六時にお一人だけ決まったお客があります。その方のために、行っているようなものですが。それから、七時にもう一人。本格的には十一時くらいから、込み始めます。そのあと、二時くらいまで怒涛の作業が続きます。

「あんたな、忙しかったら3時間でもアルバイトの人に来てもらいや。」
「ちょっと、皿数を減らして、儲けることを考えや。」
と私なりにアドバイスをするのですが、一人であくせくするのは、たぶん変わらないでしょう。

厨房で珍しいものを見つけました。一つは包丁です。30年以上は使っているという包丁のうちの一本ですが、砥石で磨いて磨いてこんな形、まるで果物ナイフのようになった堺包丁です。もう一つはやっとこ。八つほどあるガス口に、取っ手がない鍋がたくさんかかっています。たぶん取っ手がじゃまになるのでしょう。それを取るときに、やっとこを使うのです。「えんま大王のやっとこ」と言って、私は面白がっていました。

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この三日間で一日平均でだいたい40数名はお客がありましたが、何人入ったかが分からないときがありました。
そこで、私がやった最後の仕事は、カードを作ること。色別にして無色はおまかせ定食、緑は朝定食、黄色は丼物、オレンジ色はカレー、黒はコーヒーといった具合です。「出・入」という箱を作り、「出」から「入」へ移すと人数が分かるという仕掛けです。なにしろレジスターも置いていないので。

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「姉ちゃんがおってくれるだけで、気が強く持てたよ。」
最後に言ってくれました。
東北地方のボランティアもしたいけど、私の場合はまず身内からですね。
スケジュールが空いているときは、また手伝いに行ってやりたいと思っています。
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