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ヒューゴの不思議な発明 [映画]

大人も子どもも楽しめるファンタジー

 時間ができたので、「ヒューゴの不思議な発明」という映画を観に行った。
先日、ラジオ深夜便で映画の紹介をしていたので、これは観たいなあと思っていた。

3時20分の上映時間にぎりぎりセーフだった。入っている客は、子連れの人が多かった。小学生くらいなら十分理解ができそうな映画だった。

時代設定は、第一次世界大戦後。パリの駅。巷には多くの孤児があふれていて、駅の公安官が血眼になって、孤児を捕まえようとしていた。ヒューゴ・カブレは、駅の時計台に住みつく少年。時計職人だった父親が、戦火でなくなり、機械仕掛けの人形を一つだけ抱えて、父の知り合いの時計係の男に拾われる。
少年が時計台の内側から垣間見る外側の世界に、おもちゃ屋の主人がいた。この主人がかつて映画の魔術師ともてはやされたジョルジュ・メリエスだった。このメリエスもさきほどの公安官も戦争で心が壊れ、冷酷なまでに人間性を失った人間だった。おもちゃ屋の主人の養子にイザベルという少女がいて、ヒューゴの支えになっていく。父が残した機械人形を修復し、なぞを解いていくヒューゴの行動が、傷ついた人々の魂を溶解し、癒していくという物語である。

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監督はマーティン・スコセッシ
おもちゃ屋ジョルジュ…ベン・キングスレー
ヒューゴ…エイサ・バターフィールド
イザベル…クロエ・グレース・モレッツ
鉄道公安官…サシャ・バロン・コーエン
ヒューゴの父…ジュード・ロウ

驚いたのは、マーティン・スコセッシ監督がはじめて3Dを手掛けた作品だということだ。なかなか効果的に3Dが使われていて、初めの方で空から雪景色の町がだんだんアップになっていくあたりの立体感が素晴らしく、雪の一粒一粒が迫って来るようだった。そのほか、鉄道公安官の顔や犬のドーベルマン顔が少年を追いかける様子を、よく表わしていて効果的だと思った。
しかし、あの3Dメガネというのが、なんともいただけない。すでにメガネをかけている者にとっては、ずり落ちそうになって、気になる。なんとか改良の余地はないものか。

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それから、俳優で言えば、二人の子役の上手さ、重要さはいうまでもなかったが、おもちゃ屋を演じていたベン・キングスレーは、なんと「ガンジー」に主演していたらしい。そういえば、面影がある。
それと、パンフ情報になるが、鉄道公安官になっていたサシャ・バロン・コーエンという人は、2013年公開予定のフレディー・マーキュリーの自伝映画に出るとのことだ。そういえば、雰囲気がなかなか似ている。

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児童文学が原作らしいが、イギリスでは課題図書として親しまれているそうだ。
視覚的にも優れていて、なかなかいい映画だった。
マーティン・スコセッシ監督は、無声映画やトーキー映画の時代をこよなく敬愛していて、映画の中にもふんだんに古い時代の映画が登場する。1950年代にも立体映画があったらしいが、古い時代の映画とデジタル化された現代の3Dの合体という点でも、面白かった。


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