映画『あなたへ』 [映画]
やっぱり観てきました
高倉健の「あなたへ」は、あらすじや前評判を聞いて、もう観なくてもいいかと思っていた。
しかし、先日大滝秀治さんが亡くなられたと聞き、やはり観ておかなくてはと思った。大滝秀治さんは、本当に演技の上手い存在感のある人だったもの。あの声、語り口調が好きだった。
いっぽう、健さんはみんながもてはやすほど、よく知らない。おそらく、不器用で朴訥な人なんだろう。
この映画は、最愛の妻の死を乗り越えようとする一人の男が今後の生き方を模索する姿を描いたものだ。
ビートたけしが扮する「自称元国語教師」が(旅)と(放浪)の違いを語る。(旅)とは目的をもったものであり、(放浪)とは、それがなく、しかも帰るところがない。健さんが扮する役どころは、妻の遺言である「故郷の海に散骨」を実現してやろうという目的を持った(旅人)だった。
妻は二通の遺言を託し、一通は「散骨してほしい」という内容、もう一通は故郷の郵便局に局留めするという手の込んだもの。中味は「・・・」の一言だけだった。
旅の途中に、健さん扮する刑務所の木工指導員が様々な人間との交流やら、妻との思い出がさしはさまれる。思い出の場所に選ばれたところは、私も知っている場所が多かった。
「散骨」という行為は、なかなか難しいことだ。地元の方もあまりいい顔をしない。それを引き受ける漁師役に大滝秀治がなっている。自尊心と人情の葛藤をもつが毅然とした老人を演じていた。
最後の場面で、旅の途中に知り合ったわけありの男に、一枚の写真を渡すのだが、ちょっとびっくりした。
しけで遭難したはずの男が別の人生を送っている。江戸時代の昔なら、ありそうなことだが、今でもあるのかなと。
あまり、テーマを掘り下げた部分は感じられなかったけれど、娯楽映画としては良かったかなと思う。
もう一つ、健さんがらみで。
ひと月ほど前、ラジオ深夜便でデュエット曲を特集していた。
その中で高倉健と裕木奈江の「あの人に似ている」という曲を耳にした。
朝方のぼんやりした時間で寝ながら聞いていたが、感動した。
高倉健と裕木奈江はてんでばらばらに歌っているのだが、途中から合流してハモっているのだ。
そのバラバラ感が、人と人の巡り合いの不思議さのようなものを感じて面白い。
作詞・作曲がさだまさしと中島みゆきだから、よけいに驚いた。
その曲が、頭から離れず、ついにアマゾンで買うことにした。
歌詞がいいので、少し書いてみる。
1、昔、哀しい恋をした(街がきれい 人がきれい)
その人を護ってやれなかった(嘘がきれい 誰もがあこがれた)
その日 この胸は壊れた(流れ住んで 今日でちょうど)
鍵をかけ 窓さえ塞いだ(千の夜を 数える今夜です)
なのにいつから この部屋に来た(私変わったと思う 髪型も話し方も)
気づかないうちに 君は・・・(なのに気が付けばDe ja Vu それとも偶然)
あの人に似ている 涼しげな横顔から
時折 淋しげな 眼差しまで
<二行繰り返し>
2番は、今度は大丈夫という明るい歌詞になっている。
この歌のイメージは健さんの人生を彷彿とさせるし、低音の魅力がぞくっとするほどいい。
高倉健の「あなたへ」は、あらすじや前評判を聞いて、もう観なくてもいいかと思っていた。
しかし、先日大滝秀治さんが亡くなられたと聞き、やはり観ておかなくてはと思った。大滝秀治さんは、本当に演技の上手い存在感のある人だったもの。あの声、語り口調が好きだった。
いっぽう、健さんはみんながもてはやすほど、よく知らない。おそらく、不器用で朴訥な人なんだろう。
この映画は、最愛の妻の死を乗り越えようとする一人の男が今後の生き方を模索する姿を描いたものだ。
ビートたけしが扮する「自称元国語教師」が(旅)と(放浪)の違いを語る。(旅)とは目的をもったものであり、(放浪)とは、それがなく、しかも帰るところがない。健さんが扮する役どころは、妻の遺言である「故郷の海に散骨」を実現してやろうという目的を持った(旅人)だった。
妻は二通の遺言を託し、一通は「散骨してほしい」という内容、もう一通は故郷の郵便局に局留めするという手の込んだもの。中味は「・・・」の一言だけだった。
旅の途中に、健さん扮する刑務所の木工指導員が様々な人間との交流やら、妻との思い出がさしはさまれる。思い出の場所に選ばれたところは、私も知っている場所が多かった。
「散骨」という行為は、なかなか難しいことだ。地元の方もあまりいい顔をしない。それを引き受ける漁師役に大滝秀治がなっている。自尊心と人情の葛藤をもつが毅然とした老人を演じていた。
最後の場面で、旅の途中に知り合ったわけありの男に、一枚の写真を渡すのだが、ちょっとびっくりした。
しけで遭難したはずの男が別の人生を送っている。江戸時代の昔なら、ありそうなことだが、今でもあるのかなと。
あまり、テーマを掘り下げた部分は感じられなかったけれど、娯楽映画としては良かったかなと思う。
もう一つ、健さんがらみで。
ひと月ほど前、ラジオ深夜便でデュエット曲を特集していた。
その中で高倉健と裕木奈江の「あの人に似ている」という曲を耳にした。
朝方のぼんやりした時間で寝ながら聞いていたが、感動した。
高倉健と裕木奈江はてんでばらばらに歌っているのだが、途中から合流してハモっているのだ。
そのバラバラ感が、人と人の巡り合いの不思議さのようなものを感じて面白い。
作詞・作曲がさだまさしと中島みゆきだから、よけいに驚いた。
その曲が、頭から離れず、ついにアマゾンで買うことにした。
歌詞がいいので、少し書いてみる。
1、昔、哀しい恋をした(街がきれい 人がきれい)
その人を護ってやれなかった(嘘がきれい 誰もがあこがれた)
その日 この胸は壊れた(流れ住んで 今日でちょうど)
鍵をかけ 窓さえ塞いだ(千の夜を 数える今夜です)
なのにいつから この部屋に来た(私変わったと思う 髪型も話し方も)
気づかないうちに 君は・・・(なのに気が付けばDe ja Vu それとも偶然)
あの人に似ている 涼しげな横顔から
時折 淋しげな 眼差しまで
<二行繰り返し>
2番は、今度は大丈夫という明るい歌詞になっている。
この歌のイメージは健さんの人生を彷彿とさせるし、低音の魅力がぞくっとするほどいい。
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