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今年も会いに [地域]

7分咲の杜若

 「かきつばたが呼んでるみたい。大田神社に行こう!」
と友だちからメールがあった。

今年は、琵琶湖のカヌーキャンプの帰りに、上賀茂神社および大田神社に寄らなかったので私も気になっていた。10日の金曜日に、行くことにした。

 神山(こうやま)や  大田の沢の かきつばた
                     深きたのみは 色にみゆらん    藤原 俊成

神社に近づき、かきつばたの姿が見えてくると、いつもはっとする。
大田神社のかきつばたが、なぜこうも心を打つのか。今年は分かったような気がする。

DSC02299-1.jpg

他の公園で植栽されているかきつばたは、地面が見えるくらいにまばらなんだ。
ところが、ここでは地面が見えないくらいぎっしりと緑のじゅうたんが敷き詰めてあるような状態だ。
そして、青紫色のかきつばたがまるで浮かんでいるかのように、一段と上に咲いている。
花の色は、天上界の瑠璃色もかくのごとしと思わせる、深く透明感のある青紫だ。

葉もみじの下から、かきつばたを見ると、いっそう陰影のつよい青が透き通っている。
花びらが透けて見えるようだ。
花の形は、上品で小ぶりな姿だ。あやめのような模様はなく、あくまで単純な白い線が一本、花芯から伸びている。

DSC02290-2.jpg

昨年は、NHKの取材が来ていて、インタビューされちまった。
今年は、京都KBSが来ていて、スケッチしている友だちがインタビューされたと言っていた。私はその頃トイレを探していた。

DSC02288-3.jpg

尾形光琳も酒井抱一も杜若図を描いている。
花菖蒲でもあやめでもないのは、やはりこのシンプルな美しさに心が動いたのだろう。

今日は15日、葵祭がおごそかに行われたのだろうなあ。
今年もかきつばたの君に会えて良かった。
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