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十二単の着付け見学 [旅行]

雅な体験でした
 下賀茂神社では、女房装束の着付けを観賞することになっていた。
雨が降っていたものの、屋根のある椅子席で見ることができた。
すでに下着であるところの小袖と長袴姿で、若い女性が立っておられた。前に1人後ろに1人の衣装の司をはべらせて。
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後ろの方がまず薄緑色の単衣を肩にかけると、すかさず前の方が襟合わせをして、紐で衣装をおさえる。

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その次が五つ衣だ。薄紅色の衣を一枚一枚、さきほどの手順で着付けていく。面白いのは、上に衣を重ねると下の衣を固定していた紐をするりと抜いて、上の衣を止める。五つ衣を着せていく手も速い速い。

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襲色目は、たしか“匂い”と言っていた。五つ衣もかすかに色が濃くなっていった。それが終わると今度は、打ち衣。打ち衣の意は、砧で打って光沢を出した衣のことらしい。

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その後は表着(うわぎ)。豪華な二陪織物(ふたべおりもの)で、地紋のある生地に丸紋が織りだしてある布地で作られている。緑色の表着であった。

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そして最後、一番上に掛けられるのが、唐衣。おくみがなく、短めの中国風の衣だ。襟の後ろには髪置きといわれる三角形の布が付いている。そのあと、ひだの入った裳が付けられ、小紐という細い帯ですべての衣装がまとめられる。小腰といわれる帯のようなものが装飾的にゆわえられる。
頭には冠と蔓といわれる紐飾りをつけ、手には檜扇を携えて、女房装束のできあがり。

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ちなみに十二単(女房装束)は、女官たちの最高の衣装で、后や姫にあたる方はこのような装束はせずに、小袿姿であったという。
最後に着飾った平安風女性は、檜扇をあやつって王朝の舞を舞って見せてくれた。
雨に濡れてあざやかな、下賀茂神社の舞台を見ながら、千二百年前にタイムスリップしたような優雅なひとときが味わえた。

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まき

☆京都の神社の中でも朱色がとても美しいので下賀茂神社って物凄く印象に残っています♪
その神社にこのあでやかな衣装!!! 映えたでしょうね~♪
2人がかりで着付けるだなんて! しかも重そうで暑そう(*^_^*)
私もこの女房装束☆一度着てみたいな♫
by まき (2013-06-17 14:40) 

whitered

まきさんへ:コメントありがとうございます。そういえば糺の森の緑と朱塗りの社殿の対比があざやかでした。たぶん、夏衣はもう少し省略するのでしょうが、女官はがまんの子だったのでしょうね。
この神社で、衣冠と十二単で結婚式を挙げる方もあるとか。
私は観てるだけで、じゅうぶん満足でした。
by whitered (2013-06-19 17:37) 

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